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相続登記とはどのような手続きですか?
相続登記とは、亡くなられた方が所有していた土地や建物について、相続した方の名義に変更する手続きです。
不動産の登記簿には、土地や建物の所在・面積、所有者の住所・氏名などが記録されています。相続が発生しても、登記簿上の名義は自動的に変更されません。そのため、相続人が法務局に申請を行い、亡くなられた方の名義から、実際に不動産を取得した相続人の名義へ変更する必要があります。
相続登記を行う際には、戸籍関係書類などで相続人を確認し、遺言書の内容、遺産分割協議の結果、または法定相続分に基づいて、誰が不動産を取得するのかを明らかにしたうえで申請します。
また、令和6年4月1日から相続登記は義務化されており、相続により不動産を取得したことを知った日から、原則として3年以内に相続登記を申請する必要があります。相続登記を長期間放置すると、相続人が増えて手続きが複雑になることもありますので、早めの手続きをおすすめします。
相続登記は必ず必要ですか?
相続登記は、従前は申請が義務とされていませんでしたが、令和6年4月1日から義務化されています。相続により不動産を取得した相続人は、相続の開始および当該不動産の取得を知った日から3年以内に相続登記を申請しなければなりません。正当な理由なくこれを怠った場合には、10万円以下の過料の適用対象となる可能性があります。また、この申請義務は、令和6年4月1日以前に発生した相続についても及びます。
相続登記を先送りにすると、相続関係がさらに複雑化し、結果として手続に要する時間的・経済的負担が増大するおそれがあります。そのため、相続が発生した場合には、できる限り速やかに相続登記を行うことが望ましいといえます。
相続手続に必要な戸籍の取得はどのようにしますか?
相続手続では、亡くなられた方の相続人を確認するため、戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍などを取得する必要があります。
相続登記では、亡くなられた方の出生から死亡までの連続した戸籍や、相続人の現在の戸籍などを集め、誰が相続人になるのかを確認します。
令和6年3月1日からは「広域交付制度」により、本籍地以外の市区町村の窓口でも戸籍証明書等を取得できるようになりました。そのため、本籍地が遠方にある場合でも、最寄りの市区町村役場でまとめて取得できる場合があります。
ただし、広域交付には、請求できる人の範囲や取得できる証明書の種類に制限があります。また、相続手続では戸籍の不足や取り違えがあると手続が進まないことがありますので、不安な場合は専門家にご相談ください。
連絡のつかない相続人がいます。どのように相続手続を進めればいいですか?
相続人の中に連絡のつかない方がいる場合でも、その方を除いて遺産分割協議を進めることはできません。
相続登記や預貯金の解約などを行うためには、原則として相続人全員で協議を行う必要があります。そのため、まずは戸籍や戸籍の附票などを調査し、相続人の現在の住所を確認したうえで、書面などで連絡を試みます。
それでも所在が分からない場合には、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立て、その管理人が家庭裁判所の許可を得て遺産分割協議に参加する方法があります。
また、住所は分かっているものの話し合いに応じてもらえない場合や、相続人間で意見がまとまらない場合には、家庭裁判所の遺産分割調停を利用することもあります。
このようなケースでは、状況によって取るべき手続が変わりますので、相続人調査の段階から専門家に相談されることをおすすめします。
相続した不動産を売りたいのですが、どうしたらいいですか?
相続した不動産を売却するには、まず相続登記を行い、不動産の名義を亡くなられた方から相続人へ変更する必要があります。
相続人が複数いる場合は、遺産分割協議によって「誰が不動産を相続するのか」「売却代金をどのように分けるのか」を決めます。そのうえで相続登記を行い、不動産会社に査定・売却を依頼する流れになります。
亡くなられた方の名義のままでは、買主へ名義を移すことができないため、売却前に相続登記が必要です。また、売却によって譲渡所得税などの税金が発生する場合がありますので、売却時期や費用、税務上の特例についても確認しておくことが大切です。
司法書士岡村光洋事務所では、相続人の確認、遺産分割協議書の作成、相続登記、不動産売却に向けた手続の整理までサポートいたします。
戸籍を集めた後、相続関係をわかりやすく証明する方法はありますか?
相続関係を証明する書類として、「法定相続情報一覧図」があります。
法定相続情報一覧図とは、亡くなられた方と相続人との関係を、戸籍に基づいて一覧にまとめた書類です。法務局に戸籍一式と一覧図を提出すると、登記官が内容を確認し、認証文付きの写しを無料で交付してもらうことができます。
この書類は、相続登記、預貯金の払戻し、相続税の申告、年金関係の手続など、さまざまな相続手続で利用できる場合があります。戸籍の束を何度も提出する負担を減らせるため、相続手続を進めるうえで便利な制度です。
ただし、法定相続情報一覧図は、戸籍上の相続関係を証明するものであり、誰がどの財産を取得するかまで証明するものではありません。遺産分割協議を行った場合には、別途、遺産分割協議書などが必要になります。
司法書士岡村光洋事務所では、戸籍の取得から法定相続情報一覧図の作成、相続登記までまとめてサポートいたします。
遺言書が見つかりました。相続登記はどのように進めますか?
遺言書がある場合は、まず遺言書の種類と内容を確認し、その内容に従って相続登記を進めます。
公正証書遺言の場合は、通常、家庭裁判所の検認手続は不要です。一方、自宅などで保管されていた自筆証書遺言や秘密証書遺言は、原則として家庭裁判所での検認手続が必要になります。なお、法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用している遺言書については、検認は不要で、「遺言書情報証明書」を取得して手続を進めます。
検認や遺言書の確認が終わった後、遺言の内容に基づいて、不動産を取得する方の名義へ相続登記を申請します。
遺言書の内容や形式によって必要な手続が変わることがありますので、遺言書が見つかった場合は、早めに専門家へ相談されることをおすすめします。
不動産の名義が祖父母のままです。どうすればいいですか?
不動産の名義が祖父母のままになっている場合は、祖父母の相続から順番に相続関係を確認し、現在の相続人の名義へ変更する相続登記を行う必要があります。
長期間名義変更をしていない場合、祖父母の相続だけでなく、その後に父母などの相続が発生していることがあります。そのため、戸籍を集めて現在の相続人を確認し、相続人全員で誰が不動産を取得するのかを決めたうえで、相続登記を申請します。
相続登記は令和6年4月1日から義務化されており、古い相続についても対象になります。名義を放置すると、相続人が増えて手続が複雑になることがありますので、早めにご相談ください。
相続した不動産の権利証が見つかりません。相続登記はできますか?
はい。相続登記は、権利証が見つからなくても手続できることが一般的です。
相続登記では、亡くなられた方の権利証ではなく、戸籍謄本、住民票の除票または戸籍の附票、遺産分割協議書、相続人の住民票などにより、相続関係や不動産を取得する方を確認して申請します。
ただし、登記簿上の住所と亡くなられた方の住所のつながりが確認できない場合や、古い相続で必要書類が取得できない場合には、追加資料として必要になることがあります。権利証が見つからない場合でも、まずは登記内容と戸籍関係を確認することが大切です。
遺産分割協議書は必ず作成しなければなりませんか?
遺産分割協議書は、必ず作成しなければならないわけではありません。
相続人が1人だけの場合、法定相続分どおりに相続登記をする場合、有効な遺言書に基づいて手続をする場合などは、遺産分割協議書が不要なことがあります。
一方で、相続人が複数いて、特定の相続人が不動産を取得する場合や、法定相続分とは異なる内容で遺産を分ける場合には、相続人全員で合意した内容を明らかにするため、遺産分割協議書を作成するのが一般的です。
遺産分割協議書は、後日のトラブルを防ぐためにも重要な書類です。司法書士岡村光洋事務所では、相続関係の確認から協議書の作成、相続登記までサポートいたします。
相続人が海外に住んでいる場合、相続登記はできますか?
はい。相続人が海外に住んでいる場合でも、相続登記を行うことは可能です。
ただし、日本国内に住んでいる相続人とは異なり、印鑑証明書や住民票の代わりとなる書類が必要になることがあります。
たとえば、日本に住民登録をしていない海外在住の日本人については、印鑑証明書の代わりに在外公館で発行される署名証明を、住民票の代わりに在留証明を用いることがあります。
海外在住の相続人がいる場合は、書類の取得や郵送に時間がかかることがあるため、早めに手続を進めることをおすすめします。司法書士岡村光洋事務所では、必要書類の確認から相続登記の申請までサポートいたします。
相続放棄をしたいのですが、どうすればいいですか?
相続放棄をする場合は、原則として、相続があったことを知った時から3か月以内に、家庭裁判所へ相続放棄の申述を行う必要があります。
相続放棄をすると、亡くなられた方の財産や借金などを一切引き継がないことになります。手続は、亡くなられた方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に、申述書や戸籍謄本などの必要書類を提出して行います。
3か月の期限を過ぎると、原則として財産も借金も引き継ぐ「単純承認」をしたものとみなされる可能性があります。財産や借金の調査に時間がかかる場合には、家庭裁判所に期間の伸長を申し立てることができる場合もあります。
相続放棄は期限のある手続ですので、放棄を検討している場合は、早めにご相談ください。
住宅ローンを完済しました。なにか手続は必要ですか?
住宅ローンを完済した場合は、不動産に設定されている抵当権を消す「抵当権抹消登記」の手続が必要です。
ローンを完済しても、登記簿上の抵当権は自動的には消えません。金融機関から交付される解除証書、登記識別情報、委任状などの書類を使って、不動産所在地を管轄する法務局に抵当権抹消登記を申請します。
抵当権を抹消しないままにしておくと、将来、不動産を売却するときや相続が発生したときに手続が複雑になることがあります。金融機関から書類が届いたら、早めに手続を行うことをおすすめします。
住宅ローンを完済したら、登記簿の抵当権は自動で消えますか?
住宅ローンを完済しても、登記簿上の抵当権は自動では消えません。
抵当権抹消の書類をなくしてしまいました。手続できますか?
書類の種類によって対応は異なりますが、手続できる場合があります。
住宅ローンを完済すると、金融機関から解除証書、委任状、登記識別情報または登記済証など、抵当権抹消登記に必要な書類が交付されます。
解除証書や委任状などは、金融機関に再発行や再交付を確認することになります。登記識別情報や登記済証は原則として再発行されませんが、その場合でも、金融機関の協力を得て手続を進められることがあります。
書類をなくしてしまった場合でも、まずは現在残っている書類と登記内容を確認することが大切です。早めにご相談ください。
離婚に伴って不動産の名義を変更したいのですが、どうすればいいですか?
離婚に伴って不動産の名義を変更する場合は、財産分与などの内容に基づき、法務局で所有権移転登記を行う必要があります。
離婚しただけでは、不動産の名義は自動的には変わりません。離婚協議書や財産分与契約書などで、誰が不動産を取得するのかを明確にしたうえで、登記申請を行います。
手続には、財産分与の内容が分かる書類、登記識別情報または権利証、印鑑証明書、住民票、固定資産評価証明書、離婚の事実が分かる戸籍謄本などが必要になるのが一般的です。住宅ローンが残っている場合は、金融機関への確認も必要です。
また、不動産の財産分与では、譲渡所得税など税金の確認が必要になることがあります。離婚に伴う不動産の名義変更は、登記・ローン・税金が関係しますので、早めにご相談ください。
夫婦・親子間で不動産の名義を変更できますか?
はい。夫婦間や親子間でも、不動産の名義を変更することは可能です。
ただし、単に「名義だけを変える」ことはできず、贈与、売買、財産分与、相続など、名義を変更する理由に応じた登記手続が必要です。
たとえば、親から子へ無償で譲る場合は贈与、代金を支払って譲り受ける場合は売買、離婚に伴って配偶者へ移す場合は財産分与による所有権移転登記を行います。
また、夫婦・親子間の名義変更では、贈与税、譲渡所得税、不動産取得税などの税金が関係することがあります。登記だけで判断せず、税金や住宅ローンの有無も確認したうえで進めることが大切です。
司法書士岡村光洋事務所では、名義変更の理由や内容を確認したうえで、必要書類の作成から登記申請までサポートいたします。
会社を設立したいのですが、自分で手続できますか?
会社設立の手続は、ご自身で行うことも可能です。
ただし、会社を設立するには、商号、事業目的、本店所在地、資本金、役員構成などを決めたうえで、定款の作成、出資金の払込み、登記申請書や添付書類の作成、法務局への設立登記申請を行う必要があります。
特に株式会社の場合は、定款の作成・認証や、払込みを証する書面、役員の就任承諾書、印鑑証明書など、複数の書類が必要になります。書類の内容に不備があると、登記申請の補正が必要になったり、設立後の事業運営に影響することもあります。
司法書士岡村光洋事務所では、会社設立に必要な書類の作成から登記申請までサポートいたします。会社設立をスムーズに進めたい方は、お気軽にご相談ください。
会社の役員が死亡しました。手続は必要ですか?
登記されている取締役、代表取締役、監査役などの役員が亡くなられた場合は、役員変更登記が必要です。
役員が死亡した場合、会社の登記簿の内容を変更する必要があります。株式会社の役員変更登記は、原則として登記の事由が発生した時から2週間以内に申請しなければならず、登記を怠ると過料の対象となる可能性があります。
また、亡くなられた方が代表取締役であった場合や、役員の人数が不足する場合には、後任の役員選任や代表取締役の選定が必要になることがあります。会社の状況によって必要な手続が変わりますので、早めにご相談ください。
役員の任期が切れているか分かりません。どうすればいいですか?
まずは、会社の登記簿、定款、過去の株主総会議事録などを確認し、役員の任期が満了していないかを確認します。
役員のメンバーが変わっていない場合でも、任期が満了して同じ人を再び選任したときは、「重任」として役員変更登記が必要です。
株式会社の役員変更登記は、原則として登記の事由が発生した時から2週間以内に申請する必要があります。登記を怠ると、過料の対象となる可能性があります。
役員の任期は定款の内容によって異なるため、登記簿だけでは判断できないことがあります。司法書士岡村光洋事務所では、定款や議事録を確認し、必要な役員変更登記の手続をサポートいたします。
相談だけでもできますか?
はい。相談だけでもお気軽にご利用いただけます。
「何から始めればよいか分からない」「自分の場合に手続が必要なのか知りたい」といった段階でも大丈夫です。まずは現在の状況をお聞きし、必要となる手続や今後の流れをご説明いたします。
ご相談いただいたからといって、必ずご依頼いただく必要はありません。内容を確認したうえで、ご自身で手続されるか、専門家に依頼されるかをご判断いただけます。
相談には予約が必要ですか?
できるだけ事前のご予約をお願いしております。
司法書士が外出している場合や、他のご相談対応中の場合がありますので、事前にお電話またはお問い合わせフォームからご予約いただくとスムーズです。
ご予約の際に、相続、不動産登記、会社登記など、ご相談内容を簡単にお伝えいただければ、当日必要となる資料もご案内しやすくなります。
相談のときに何を持って行けばよいですか?
ご相談内容によって異なりますが、お手元にある資料をできるだけお持ちください。
たとえば、相続登記のご相談であれば、固定資産税の納税通知書、権利証、戸籍、亡くなられた方の情報が分かる資料などが参考になります。
住宅ローン完済後の抵当権抹消であれば、金融機関から届いた書類一式をお持ちください。会社登記のご相談であれば、会社の登記簿、定款、過去の議事録などがあると確認しやすくなります。
資料がすべてそろっていなくてもご相談は可能です。まずは分かる範囲でお持ちください。
費用はいつ分かりますか?
ご相談内容と必要な手続を確認したうえで、費用の目安をご案内いたします。
登記や相続手続の費用は、不動産の数、相続人の人数、戸籍の取得範囲、必要な書類の内容などによって変わります。そのため、最初から正確な金額をお伝えすることが難しい場合があります。
資料を確認し、手続の内容が分かりましたら、司法書士報酬、登録免許税、戸籍取得費用などの実費を含めて、できるだけ分かりやすくご説明いたします。
相談したら必ず依頼しなければいけませんか?
いいえ。ご相談いただいたからといって、必ずご依頼いただく必要はありません。
まずは現在の状況をお聞きし、必要な手続、費用の目安、手続の流れをご説明いたします。そのうえで、ご依頼いただくかどうかをご判断ください。
無理に手続をおすすめすることはありませんので、「まずは話だけ聞いてみたい」という場合でもお気軽にご相談ください。
遠方に住んでいますが、依頼できますか?
はい。遠方にお住まいの方からのご相談・ご依頼にも対応できる場合があります。
たとえば、「相続した不動産が地元にあるが、自分は県外に住んでいる」というケースでは、電話、メール、郵送などを利用しながら手続を進めることができます。
ただし、ご本人確認や書類への署名・押印が必要になる場合がありますので、手続の内容に応じて進め方をご案内いたします。遠方にお住まいの場合も、まずはご相談ください。
家族の代わりに相談できますか?
はい。ご家族の方からのご相談も可能です。
たとえば、ご高齢の親御様の不動産、相続手続、ご家族名義の登記などについて、まずはご家族の方からご相談いただくこともあります。
ただし、正式に手続を進める場合には、原則としてご本人の意思確認や本人確認書類が必要になります。まずは事情をお聞きしたうえで、どなたからのご依頼が必要になるか、どのように進めるべきかをご説明いたします。
司法書士に相談できる内容か分からなくても問い合わせてよいですか?
はい。司法書士に相談すべき内容か分からない場合でも、お気軽にお問い合わせください。
相続、不動産の名義変更、住宅ローン完済後の抵当権抹消、会社設立、役員変更などは、司法書士が関わることの多い手続です。
一方で、税金、不動産売却、紛争性のあるご相談など、税理士、弁護士、不動産会社など他の専門家の対応が必要となる場合もあります。その場合でも、内容を確認したうえで、必要に応じて適切な専門家をご案内いたします。
税金や不動産売却についても相談できますか?
登記手続に関連する範囲でご相談いただけます。
相続登記、不動産の名義変更、贈与、財産分与、不動産売却などでは、税金や売却手続が関係することがあります。
ただし、税金の具体的な判断や申告は税理士の専門分野となり、不動産の査定や売却活動は不動産会社の専門分野となります。司法書士岡村光洋事務所では、登記手続を中心にサポートしながら、必要に応じて税理士や不動産会社と連携して進めることも可能です。
手続完了までどのくらいかかりますか?
手続の内容や必要書類の状況によって異なります。
たとえば、相続登記の場合は、戸籍の収集、相続人の確認、遺産分割協議書の作成、相続人全員からの署名・押印などが必要になるため、数週間から数か月かかることがあります。相続人が多い場合や、遠方の方がいる場合は、さらに時間がかかることもあります。
抵当権抹消登記や住所変更登記など、必要書類がそろっている手続であれば、比較的短期間で完了することが多いです。
ご相談時に資料を確認したうえで、おおよその期間をご説明いたします。
借金の返済が苦しくなってきました。どうすればいいですか?
借金の返済が苦しくなってきた場合は、早めに現在の借入状況を整理し、債務整理を検討することが大切です。
債務整理には、債権者と返済方法を話し合う任意整理、裁判所を利用して借金の一部を分割返済する個人再生、支払不能の場合に裁判所へ申し立てる自己破産など、いくつかの方法があります。
どの手続が適しているかは、借金の金額、収入、財産、住宅ローンの有無、今後の返済可能性などによって異なります。返済が難しい状態をそのままにしておくと、督促、訴訟、差押えなどに進むこともありますので、早めにご相談ください。
債務整理とはどのような手続ですか?
債務整理とは、借金の返済が難しくなった場合に、返済額や返済方法を見直し、生活を立て直すための手続です。
主な方法として、任意整理、個人再生、自己破産があります。任意整理は、債権者と交渉して今後の返済方法を見直す手続です。個人再生は、裁判所を通じて借金を整理し、再生計画に基づいて分割返済していく手続です。自己破産は、支払不能の状態にある場合に、裁判所に申立てをして、免責が認められれば借金の支払義務を免れる手続です。裁判所の破産・免責手続の説明でも、破産手続は財産を換価して債権者に公平に配当し、免責手続は残った借金の支払を免除して生活再建を図る手続とされています。
債務整理は、単に借金を減らすだけでなく、今後の生活を立て直すための手続です。現在の状況を確認したうえで、無理のない解決方法を検討します。
長い間返済していない借金は、時効援用できますか?
最後の返済から長期間が経過している借金については、消滅時効を援用することで、支払義務がなくなる場合があります。
消滅時効とは、一定期間、債権者が権利を行使しない場合に、その権利を消滅させることができる制度です。民法では、債権は原則として、債権者が権利を行使できることを知った時から5年間、または権利を行使できる時から10年間行使しないときは、時効によって消滅すると定められています。
ただし、期間が経過しただけで自動的に借金が消えるわけではありません。時効の効果を受けるには、債権者に対して「時効を援用する」という意思表示が必要です。また、過去に裁判を起こされて判決が出ている場合、一部でも返済している場合、返済を約束している場合などは、時効が完成していないことがあります。
古い借金について請求書や督促状が届いた場合は、すぐに支払ったり、電話で返済の約束をしたりする前に、時効援用ができるかどうか確認することをおすすめします。
自己破産すると、すべての財産を失いますか?
自己破産をしても、すべての財産を失うわけではありません。
自己破産では、一定の価値がある財産は処分の対象になることがありますが、生活に必要な家財道具など、手元に残せる財産もあります。裁判所の説明でも、破産手続は財産をお金に換えて債権者に公平に分配する手続であり、免責手続は残った借金の支払を免除して生活を再建するための手続とされています。
どの財産を残せるかは、財産の種類や価値、裁判所の運用によって変わります。また、税金、養育費、故意または重過失による損害賠償債務など、免責されない債務もあります。
自己破産は大きな手続ですが、生活を立て直すための制度でもあります。財産や収入、借金の内容を確認したうえで、自己破産が適切かどうか検討します。
債務整理をすると家族や職場に知られますか?
債務整理をしたからといって、必ず家族や職場に知られるわけではありません。
任意整理の場合、基本的には債権者とのやり取りが中心となるため、家族や職場に直接通知される手続ではありません。ただし、家族が保証人になっている借金がある場合や、家族と同居していて郵便物を見られる可能性がある場合には、知られる可能性があります。
自己破産や個人再生の場合は、裁判所を利用する手続であり、官報に掲載されます。また、勤務先から借入れがある場合や、退職金見込額の資料が必要になる場合など、事情によっては職場に関係する資料が必要になることもあります。
家族や職場に知られたくないという不安がある場合は、最初にその事情をお伝えください。できるだけ状況に応じた進め方を検討します。
督促や取立てを止めることはできますか?
債務整理を専門家に依頼した場合、貸金業者からの直接の督促や取立てを止められる場合があります。
弁護士や司法書士が債務整理の依頼を受け、貸金業者に受任通知を送付すると、貸金業者は正当な理由なく本人に直接返済を求めることが制限されます。貸金業法でも、弁護士または一定の司法書士が債務処理を受任した旨の通知を受けた後、正当な理由なく債務者等に支払を要求することを規制しています。
督促や取立てが続いていると、冷静に生活再建を考えることが難しくなります。請求書や督促状、裁判所からの書類が届いている場合は、早めにご相談ください。
クレジットカードやローンは使えなくなりますか?
債務整理をすると、一定期間、新たなクレジットカードの作成やローンの利用が難しくなることがあります。
債務整理を行うと、その情報が信用情報機関に登録されることがあります。そのため、一定期間は、クレジットカード、自動車ローン、住宅ローン、分割払いなどの審査に通りにくくなる可能性があります。
ただし、すでに返済が難しい状態で借入れを続けると、さらに状況が悪化することもあります。債務整理のデメリットも確認したうえで、今後の生活を立て直すためにどの方法がよいかを検討することが大切です。
住宅ローンや車のローンがある場合でも債務整理できますか?
住宅ローンや車のローンがある場合でも、債務整理を検討することは可能です。
ただし、住宅や車を残したい場合は、慎重に手続を選ぶ必要があります。住宅ローンがある場合、個人再生では一定の要件を満たせば、住宅資金特別条項を利用して住宅ローンを支払いながら他の借金を整理できる場合があります。民事再生法には、住宅資金貸付債権に関する特則が定められています。
車のローンがある場合は、所有権留保が付いているかどうかによって、車を残せるかが変わることがあります。ローン会社が所有権を留保している場合、債務整理によって車の引き上げを求められる可能性があります。
住宅や車を残したい場合は、ローン契約の内容や現在の支払状況を確認したうえで、手続を選ぶことが大切です。
裁判所から支払督促や訴状が届きました。どうすればいいですか?
裁判所から支払督促や訴状が届いた場合は、放置せず、すぐに内容を確認してください。
支払督促や訴状を放置すると、相手方の請求が認められ、給与や預金などの差押えにつながる可能性があります。特に支払督促の場合、一定期間内に異議を出さないと、仮執行宣言が付されることがあります。
一方で、古い借金について裁判所から書類が届いた場合でも、時効援用を検討できることがあります。ただし、対応期限がありますので、届いた書類の内容、債権者名、請求額、期限を確認することが大切です。
裁判所からの書類は、対応が遅れると不利益が大きくなることがあります。届いた書類をお持ちのうえ、早めにご相談ください。
債務整理を依頼すると、手続はどのように進みますか?
まずは借入先、借入額、収入、生活状況などを確認し、どの債務整理の方法が適しているかを検討します。
一般的には、最初にご相談内容をお聞きし、借入先や残高、毎月の返済額、収入、財産、家計の状況を確認します。そのうえで、必要に応じて債権者へ受任通知を送り、取引履歴や債権額を調査します。
債権調査の結果をもとに、任意整理で分割返済できるのか、個人再生や自己破産を検討すべきか、または時効援用が可能かどうかを判断します。
債務整理は、現在の借金を整理するだけでなく、今後の生活を立て直すための手続です。司法書士岡村光洋事務所では、状況を確認したうえで、無理のない解決方法を一緒に検討します。